テキスト 13p〜
ここでは、力とポテンシャルの関係を見てみます。
下の(2.12)式のように、力はポテンシャルの空間微分(グラディエント)から与えられます。微分はすなわち関数の傾きを求めることになるので、そこから求まるベクトルの方向と大きさは、斜面の一番急な方向を表わします。ちょうど斜面に置いたボールが転がろうとする方向です。
ポテンシャルという概念は物理の中で重要な部分ですが、難しそうに見えるわりにはイメージは簡単です。
実際にポテンシャルがどのような形になっているのか見てみます。ここでは以下の表にあるような2次元のポテンシャルを、いろいろな角度から眺めることができます。「2D view」では、「Show gradient(傾斜の表示)」:各地点でのグラディエント、「Show contour(等高線の表示)」:ポテンシャルの等高線、「Show surface(表面の表示)」:表面の起伏を描画のスイッチがあります。矢印は、その点でのグラディエントの方向、向き、大きさを表します。
関数 | |
Gaussian 中央が盛り上がったようなポテンシャル | exp[-r2] |
Coloumb 点電荷のポテンシャル | 1/r |
Dipole 双極子電荷のポテンシャル | 1/r - 1/r |
Tight binding ある方向から見ると山で、違う方向から見ると谷の構造をしている鞍部の例 | cos(x)+cos(y) |
Saddle point 鞍部のさらにわかりやすい例 | x2-y2 |
※ r = (x2+y2)1/2
「3DView」はポテンシャルを最近はやりのポリゴンで表示したものです。マウスを使って自由にまわして眺めることができます。操作は以下のようです。
回して見る | 画面内でドラッグ(左ボタンを押しながら動かす) |
近づく、遠ざかる | 画面内で[Shift]キーを押しながら前後にドラッグ |
自動回転 | 画面内でダブルクリックすると回転開始、停止 |