研究内容
ソリトンを走らせております。
ソリトンを観察するJavaアプレットを作成しました。
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ソリトンとは、特殊な孤立波(パルス)です。
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普通のパルス波は、伝播とともに波形が崩れてしまいます。
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ところが、ソリトンは波形を変えずに伝播する特殊なパルスです。
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形が変わらない原因は、『非線形性』と『分散性』が
お互いの効果を打ち消しあい、波形を維持するからです。
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研究の興味、目的
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実際の系では
媒質の濃度ゆらぎや形状のゆらぎ、また不純物
の混入などが存在します。
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目的 : 系のゆらぎや不純物、系の接続部などによる
ソリトンの散乱のメカニズムを明らかにする事です。
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研究1.不純物領域を含む戸田格子上のソリトン伝播
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戸田格子 : 非線形バネにより結ばれた1次元格子で、ソリトンを走らせる事が
できます。
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こいつに不純物を混入し、『不純物によるソリトンの散乱』を
計算機でシミュレーションをしました。
詳しくは、2000年の論文を見てください(笑)。注意:英語です。
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研究2.非一様な領域をもつ光ファイバー中のソリトンの散乱
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『光の世界を体験しませんか?』なんていうキャッチコピーをよく耳にする昨今
なので、光ファイバーを使ってデータのやりとりができるのは有名な話。
その『データのやりとり』を光ソリトンでやっちゃおう!という話があるのです。
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複数のファイバーを使ってデータ通信をすると、使ってる各ファイバーで
ちょこっとずつ性能にぶれがあるものです。
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そこで、この性能のぶれが光ソリトンの伝播に与える影響を調べました。
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詳しくは、2003年の論文を見てください(笑)。注意:英語です。
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研究3.2つの戸田格子の境界での、ソリトンの共鳴透過
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ソリトンが複数の領域に渡って伝播する場合、
それらの接続境界においてソリトンの散乱が起こります。
例えば、
実際の光ファイバー通信では複数のファイバーを接続したものを用います。
接続部分では他の部分と比べて
ファイバーの特性が大きく異なるため、ソリトンの散乱が起こるのです。
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接合部分による
ソリトンの散乱を計算機でシミュレーションしました。
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モデル : 2つの戸田格子を線形なばねで結合したもの。
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結果 : 線形ばねの性質を調整すると、透過率を飛躍的に高められる!
論文
発表
研究とは関係ありませんが(笑)、
なんとなく寂しいので背景の色を変えられるようにしました。
ボタンを押してみて下さいな。