2003年度 後期 物性物理学特論

アンケート(その一)の結果

まず最初にアンケートに協力して くれた人達に感謝致します。

以下に示すアンケートの結果は、12月20日現在の結果です。 まだ、締め切っていないので、提出されていない方は、 どんどん提出して下さい。

集計結果の後に下線を引いてコメントを書きました。 その下に書いてあるのは、アンケートにあった意見です。 ホームページで公開不可、としたものは無かったので、 全員掲載しました。 (掲載に関して間違っていたら至急連絡して下さい。) 下線の上に私の回答があります。

1. 講義のレベル(回答者数 9)

1:難しすぎる。 2:少し難しい。 3:少し簡単。 4:簡単すぎる。 5:適当。
0 4 1 0 4

「2:少し難しい。」が「5:適当」と同数あって、 去年とまったく同じ結果になりました。 去年より内容が具体的になったので、分かりやすいと思っていたのですが、 甘かった様です。 始めの久保公式の定式化が2時間しかなかったのが悪かったのでしょうか。 それとも、応用例がおおすぎてよく分からなかったためでしょうか。 去年も前半より後半の方がずっと分かりづらくなったようなので、 後半詳しくやるよう心がけます。


2. 速度と分量(回答者数 9)

1:内容を少なくしてもっとゆっくりして欲しい。 1
2:進度は速くして内容を多くして欲しい。 1
3:速度内容ともに適当。 7

圧倒多数が「4:適当。」と思っているようですが、 「1.レベル」の質問で少し難しいという結果がでているので、 解説する事項を減らして詳しく説明するのが良いようです。


でも、計算(宿題)が追いつかないときがある。
計算(宿題)ということは、授業中にやる計算ではなくて、 宿題のことでしょうね。 宿題は量が多すぎますか。 全部やらなくて良いようにしているので、出来るものを選べるように、 たくさん出しているのですが、どうでしょう。 一応、点の低い問題、特に20点の問題が標準で、 それだけやってもらうのでも充分です。

3. 内容(回答者数 9)

1:物性の話を増やして欲しい。 2
2:もっと実験の話をして欲しい。 2
3:物質に密着した話を増やして欲しい。 2
4:抽象的な話が多すぎる。 0
5:物性物理学特論というより統計力学だ。 1
6:応用例が少ない。 0
7:応用例が多すぎる。 0
8:もっと久保公式の導出に時間をかけて欲しい。 3
9:今のままで良い。 4

「9:今のままで良い。」が過半数をきっています。 「8:もっと久保公式の導出に時間をかけて欲しい。」が3人もいたのですが、 やはり足りなかったのでしょうか。 応用例も詳しくしたいし、難しいところですね。 むしろ、もっと簡単な導出を考えて、 その本質だけがわかるようにするのが良いかもしれません。


不可逆性の話をしてほしい。
不可逆性ですか。 これは、深いです。 今まで、何人もの人が研究して、いろいろ蓄積もあるのですが、 まだまだ、良く分からない事が多いです。 しかし、この授業でこれ以上扱うのは、ちょっと難しいですね。 もし、大学院に行かれるのならば、 「非平衡物理学」という授業がありますので、それに期待して下さい。

4. 説明 (回答者数 9)

1:分かり難い。 0
2:少し分かり難い。 4
3:分かり易い。 4
4:とても分かり易い。 0
5:全体の流れが分らない。 0
6:もっと物理的な意味を説明して欲しい。 2
7:声が小さい。 0
8:適当。 1

「2:少し分かり難い。」と「3:分かり易い。」が同数です。 昨年のは、「少し分かり難い」は、0だったので、ショックです。 ただし、昨年は「普通」という選択肢が3番目にあったので、 そのせいかもしれません。 どういう点が分かり難いか、よくわかりませんが、 「6:もっと物理的な意味を説明して欲しい。」が2人いるので、 そういう事でしょうか。 とにかく今のままだと、スケジュールがきつきつなので、 物理的な意味を説明する時間がありませんが、 「レベル」も「少し難しい」と出ているので、 余った時間を一杯使ってもっと詳しく説明すべきでしょうか。


5. 計算の詳細と宿題 (回答者数 9)

1:計算の詳細は省いて良い。 1
2:計算の詳細はもっと宿題にまわして良い。 0
3:宿題にまわす計算が多すぎる。 2
4:説明もしないし宿題にもしない計算が多い。 0
5:宿題にしない計算は丁寧に説明して欲しい。 1
6:説明しなくて良いから宿題にせずに プリントに載せて欲しい。 2
7:今のままで良い。 5

「7:今のままで良い。」が半数を超えました。

「3:宿題にまわす計算が多すぎる。」を選んだ人が2人いますが、 計算を授業中にやるとなかなか大変です。 時間がかかるし、結局その時間内に理解する人はわずかで、 うまくいきません。 「説明」のところであった「物理的な意味」を説明する時間も取りたいし、 難しい問題です。 ただ、「6:説明しなくて良いから宿題にせずにプリントに載せて欲しい。」 という人もいるので、そうして少し宿題を減らしましょうか。


6. 講義の方法 (回答者数 9)

1:板書が多い。 0
2:少ない。 0
3:適当。 7
4:板書の字が大きすぎる。 0
5:字が小さすぎる。 0
6:OHPを使って欲しい。 2
7:PCを使って欲しい。 2

板書は「3:適当」なようですが、 「6:OHPを使って欲しい。」と「7:PCを使って欲しい。」が2人ずついます。 後半少しプロジェクターを使いましたが、いかがだったでしょうか。 パソコンは、準備するのが大変ですね。


7. 各講義について(回答者数 9)

1:とても難しい 2:難しい 3:適当 4:簡単 5:簡単すぎた 6:興味が持てた 欠席
I-1. はじめに (10月3日) 0 0 5 0 0 4 0
I-2. 位相空間と演算子法 (10月3,6日) 0 2 6 1 0 0 0
I-3. 久保公式の証明 (10月20,27日) 1 2 6 0 0 0 0
I-4. 誘電率への応用 (10月27日,11月10日) 0 5 4 0 0 0 0
I-5. 電気伝導への応用 (11月10,17日) 0 2 7 0 0 0 0
I-6. 化学現象への応用 (11月17日) 0 1 5 0 0 2 0

「I-4.誘電率への応用」が特に難しかったようです。 今年初めて含めたテーマなので、 説明がこなれていなかったせいかも知れません。 予想に反して久保公式よりも「2:難しい」が多かったので、驚きました。 2時間分ぐらいとってじっくり説明する方が良いようです。

「I-1.はじめに」に「6:興味を持てた」が4人もいます。 こういう視野の大きい話や歴史の話を少しすると評判が良いですね。 「I-6.化学現象への応用」にも 「6:興味を持てた」がいたので、 驚きました。 来年は誘電率の時間を増やして、 化学現象はやらないことにしようかと思っていたので、 そうしたら電気伝導を減らしましょうか。


8. プリント(回答者数 7)

1:計算だけでなく説明も入れて欲しい。 3
2:量が少ない。 2
3:量が多すぎる。 0
4:図をもっとプリントにしてほしい。 1
5:板書をもっとプリントにして欲しい。 0
6:適当。 3

例年通り、「2:計算だけでなく説明も入れて欲しい。」が多いです。 授業でやる内容を何もかもプリントにすると、手間が大変なので、 なかなか難しいですが、出来るだけ頑張ります。 「2:量が少ない。」が少しびっくりしましたが、 突然たくさん増やすには難しいので、 徐々に説明を増やして多くしていきます。


9. 成績評価 (回答者数 9)

1:質問で評価は良くない。 1
2:質問で評価は良い。 1
3:宿題で評価は良くない。 0
4:宿題で評価は良い。 2
5:期末のレポートが良い。 0
6:筆記試験が良い。 0
7:今のままで良い。 6

「7:今のままで良い。」は多数です。 また、「4:宿題で評価は良い。」が2人いるのに対し、 「3:宿題で評価は良くない。」は0なので、 宿題については問題ないようです。 「1:質問で評価は良くない。」と「2:質問で評価は良い。」が それぞれ1人ずつなので、質問については問題があるようです。 確かに質問は最初何人か出してくれただけで、 最近はぜんぜんありません。


成績に興味がないので、
単位と関係なく、私の授業を聞きに来てくれているのですね。 どうも有り難う御座います。 成績と関係なくても、授業の進め方について文句があれば、 遠慮なく言って下さい。
宿題の配点が甘すぎると思います。 これでは単位のバーゲンセールです。
そうですか、バーゲンセールですか。 配点の仕方は、毎回標準的な問題と発展的な問題に分け、 標準的な方は20点を配点しています。 つまり、標準的な問題を毎回解けば、3回で単位は取れるというわけです。 大体3回の授業をまじめに聞いて理解すれば、 この授業の目的は充分果たしたと思っています。 しかし、今プリントを見ると、結構1回に20点の問題が2つ以上あるので、 1回につき20点の問題は1つに絞るということにしましょうか。

10. ホームページ(回答者数 9)

1:見た事が無い。 4
2:時々見る。 5
3:頻繁に見る。 0
4:見たけれどもつまらなかった。 0
5:プリントのPDFファイルは頻繁にダウンロードした。 0
6:プリントは時々ダウンロードした。 0
7:ダウンロードした事がない。 1
8:もっと授業の内容をのせて欲しい。 0

今年は「1:見た事が無い。」が半数越えなかったので一安心です。 また、「6:プリントは時々ダウンロードした。」が0で、 「7:ダウンロードした事がない。」が1人いるのがびっくりです。 皆さんはインターネットを使われないのでしょうか。 それとも、質問が多すぎて選択するのが面倒になったのかも知れません。


11. 12月15日の補講 (回答者数 9)

1:補講しなくても良い。 2
2:補講するなら1限が良い。 5
3:土曜日が良い。 2
4:日曜日が良い。 2
5:祭日が良い。 1

少し票が分散しましたが、 「2:補講するなら1限が良い。」が今のところ多数です。 しかし、アンケートをつくった後で気が付いたのですが、 試験期間にするという方法もあります。 どちらがいいかまた意見を聞かせて下さい。 別に アンケートの紙(PDF) をつくりましたので、それに書いて下さい。


12. 予備日(2月2日)にして欲しい内容 (回答者数 9)

1:液体の理論の化学現象への応用。 6
2:久保公式のその他の応用。 0
3:ガラスにおける%久保公式の破綻と有効温度。 2
4:その他の非平衡の理論。 2
5:ゆらぎの理論。 1

「1:液体の理論の化学現象への応用。」 が今のところ結構票を集めています。 しかし、 これは最初の選択枝だということが、 関係しているかも知れません。 もし、まだアンケートを答えていない方で別の話が聞きたい人は、 どんどん出して下さい。


カオスと久保公式
これは深いです。 カオスとの関係で久保公式が多く議論されるのは、 「カオスがなければ久保公式は成り立たない」というのと、 「カオスがあると久保公式は成り立たない」 の2つのまったく違ったことについてです。 特にカオスが久保公式の邪魔になるという議論は、 分布関数の微分が出来なくなるということと関係しています。 この様に大変面白い話題ですが、 これを1時間でやるのは難しいでしょうね。 しかし、聞きたい人がもし他にいてまだアンケートを出していないのなら、 カオスと久保公式と書いてアンケートを出して下さい。 7人以上集まれば、やります。

13. 総合的に (回答者数 9)

1:非常に不満 2:不満 3:まあまあ 4:満足 5:非常に満足
0 0 2(22%) 7(78%) 0

「4:満足」が22%で去年よりあがりました。 今年は去年に比べ、私の研究室の特研の人が多かったので、 そのせいかもしれませんが、とりあえず良かったです。 後半これが落ちないよう努力します。


感想、意見、希望など

良く授業が抜けて、忘れてしまう。 抜けるときは、その週に補講した方が、忘れなくてよいと思う。
確かにペースとしては1週間に1回の方がよいでしょうね。 でも、一応授業時間というのはあらかじめ決められているので、 それで予定を考える人もいると思います。 だいたい、抜けたときに補講をしようとすると、 土日祭日にするか、朝1限にするかしかないので、大変じゃないですか。
質問は専用の紙でなく、メールなどでも受け
質問を書いてもらうために毎回紙を配っていますが、 質問はその紙に書かなくても構いません。 メールでも結構です。 ですからじゃんじゃん出して下さい。 最初の時間に配った「 採点する質問について 」 について、ちらっとそう書いたのですが、良く分からないですね。 すいませんでした。





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