第8回 (12月16日)



やった事

2. n粒子分布関数
  (2) n粒子分布関数の定義
  (3) n粒子分布関数の物理的な意味
  (4) 2粒子分布関数と熱力学
3. BBGKYヒエラルキー
  (1) 概観
  (2) 導出 (途中)

目標

2. n粒子分布関数とは何か、イメージをつかむ。 特に2粒子分布関数の重要性を理解する。 具体的には、次のことを分かる。

3. BBGKYヒエラルキーとは何か、多体問題の困難を理解する。 具体的に次のことを分かる。


反省

n粒子分布関数の規格化の問題は舌足らずでした。 2個以上粒子の位置と運動量が同じになる確率を無視する範囲で、 n粒子分布関数は確率と思って良いです。 だいたい、f(n)のすべての引数で積分しても、 1にならないのは当たり前で、ダブって数えている事象があるためです。 例えば、2つの位置に別の粒子がいる事象は、 それぞれの位置で積分する時2重に数えています。

ρ(1)がデルタ関数の平均になっている話ですが、 個数はデルタ関数の積分で書けるのは問題ありませんが、 領域を充分小さくするとデルタ関数になるというのは、 ちょっと注意が必要でした。 デルタ関数は滑らかでないので、ちょっと見は変な気がします。 そこをうまく説明する必要があります。

プリントの(13)式の導出を長々とやりましたが、 これも宿題で良かったかもしれません。

g(r,r')の説明で、「互いの粒子に相関が無い時(理想気体)」としましたが、 さっそく質問が出ました。 確かにカノニカル分布の時は、理想気体でも相関があるので、 この表現は間違えです。 細かいことかもしれませんが、こういう事はきちんとしたかったので、 自分で気が付かなかったのは悔しいです。

g(r,r')の具体例として、何か実験データでも出せば、良かったです。 そうすると、物性らしくなりました。

(4)2粒子分布関数と熱力学で、 統計力学の目標なんて説明しなくても良かったです。

BBGKYまで少し入りましたが、導出は、ぼろぼろでした。 もっときちんと準備すべきでした。 すみません。 ここまで進むと思っていなかったので、失敗しました。 ここは、最初からn=1で説明すれば良かったです。



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