2002年度 前期 大学院非平衡物理学

アンケート(その二)の結果

まず最初にアンケートに協力して くれた人達に感謝致します。

以下に示すアンケートの結果は、8月3日現在の結果です。 まだ、締め切っていないので、提出されていない方は、 どんどん提出して下さい。

集計結果の後に下線を引いてコメントを書きました。

1. 所属している専攻(回答者数 8)

1:凝縮系科学(物理) 2:凝縮系科学(化学) 3:基礎粒子系科学 4:理学研究科のその他の専攻 5:その他の研究科
3 2 0 0 2

5:その他の研究科: 総合理工学研究府、総合理工学研究府量子プロセス理工学

基礎粒子系の人がいなくなりました。 おそらく、アンケートを出してくれていないだけで、 授業には最後まで参加した人がいると思います。 総合理工の方が2人も最後まで来てくれて、 アンケートにまで答えてくれました。 有り難う御座いました。


2. 講義のレベル(回答者数 8)

1:前半に比べ少し簡単になった。 1
2:前半と同様に難しい。 1
3:前半に比べ難くなった。 2
4:前半と同様簡単。 0
5:前半と同様に適当。 4

「5:前半と同様に適当。」が半分なので、大体良い様です。 「3:前半に比べ難くなった。」が2人いるので、 もう少し内容を簡単にするのが良かったのかも知れません。


3. 講義の進度と内容(回答者数 8)

1:前半と比べゆっくりになった。 0
2:前半より速い。 0
3:前半と同様少し速い。 1
4:前半と同様に適当。 7
5:前半と同様ゆっくり過ぎる(内容を多くして欲しかった)。 0

ほとんどの人が「4:前半と同様に適当。」を選んでくれました。


4. プリントの計算の丁寧さ (回答者数 8)

1:前半に比べ丁寧。 2:前半より丁寧さが減った。 3:前半とあまり変らない。
4 0 4

半分の人が「1:前半に比べ丁寧。」を選んでくれました。 こういうのは、余程変化が無いと、努力が現れないと思っていましたが、 うまい具合に効果があったようです。 でも、実際は、最初の項目に丸を付けただけだったりして。


5. プリントの理解度 (回答者数 8)

1:後半は授業中にすべて理解できた。 0
2:授業中に理解できるのは半分以上。 5
3:理解できるのは半分以下。 3

前回は、「式の計算は授業中にすべて理解する。」と 「半分以上は授業中に理解できるので後はそのまま。」 があわせて54%でしたが、 今回は、「2:授業中に理解できるのは半分以上。」 が63%と一応上がっています。 もっとも、「1:後半は授業中にすべて理解できた。」が0だったので、 プリントは全体的には分かるようになったが 全部分かるにはまだ難しいところも含まれていた、 ということかも知れません。


6. 授業中に理解できない計算 (回答者数 8)

1:あとで必ず追った。 2:放っておいた。 3:部分的には追ったことがある。
3 2 3
何らかの形で少しでもおったことのある人は、全部で6人いますが、 全くそのままの人が全体の1/4もいます。 必ず追った人は過半数いかなかったので、半分ぐらいの人は、 完全には理解していないということになります。 やはりプリントの位置付けを根本から見なした方が良いかも知れません。

7. 授業中にどれくらい理解出来ればよいか (回答者数 8)

1:すべて。 2:八割以上。 3:半分以上。 4:半分以下でも良い。
0 3 4 1
ほとんどの人が「2:八割以上。」と「3:半分以上。」でした。 私としては、最初は、授業中に全部理解できる様、 プリントを作っていたつもりですが、やはり無理なようですね。 前の設問でも分かるように、授業中に分からなくても、 半分以上の人がそのままですから、 プリントをやり方を考え直す必要があるようです。 今考えているのは、計算の詳細は基本的に宿題にして、 講義を聞けば自力で計算できるように説明するという方針です。 そうすれば、プリントをきちんと理解した人は、 成績に反映するし、講義をする意味もあるし、 プリントを作る意味も出てきます。

8. その他プリントについて (回答者数 8)

1:各節の始めの「仮定」と「結論」は不要。 0
2:「仮定」と「結論」はあった方が良い。 4
3:プリントは無しで板書だけで良い。 2
4:計算だけでなく説明も入れて欲しい。 1
5:計算だけでよい。 0
6:もっと図を入れてほしい。 3
7:「意見と感想」は良い。 1
8:プリント類は問題ない。 3

「2:「仮定」と「結論」はあった方が良い。」が4で、 「1:各節の始めの「仮定」と「結論」は不要。」は0でした。 「仮定」と「結論」は、今年初めての試みでしたが、うまくいったようです。 一応、仮定の重要性を強調したつもりですので、 最初にまとめておくのは意味があったと思います。

「6:もっと図を入れてほしい。」は、3人入っていますが、 前半のアンケートでこの項目は少なかったので、油断しました。 済みません。 前半ぐらいの図の量が適当だと思います。


9. 各講義について(回答者数 7)

1:とても難しい 2:難しい 3:適当 4:簡単 5:簡単すぎた 6:興味が持てた 欠席
5. 線形応答 (パワーロス、分散関係) (6/13,20) 1 2 2 1 0 0 1
6. 久保公式 (6/20,27) 0 4 3 0 0 0 0
7. 輸送方程式 (6/27,7/4) 0 2 4 0 0 0 1
8. 時間反転対称性 (7/4) 0 1 5 0 0 0 1
9. オンサーガーの相反定理 (7/11) 0 3 3 0 0 0 1
10. ブラウン運動の微視的導出(森理論) (7/18) 0 6 0 0 0 1 1

「1:とても難しい」は、「5. 線形応答」に1人いましたが、 なんといっても「10. ブラウン運動の微視的導出(森理論)」 で「2:難しい」が6人もいます。 やはり、計算も面倒だったし、 概念的にも射影演算子はあまり見慣れないことが原因だったでしょうか。 説明の仕方が悪かったのかも知れません。

「9. オンサーガーの相反定理」が毎年分かり難いと言われているのですが、 今年は丁度「2:難しい」と「3:適当」が半々で、 例年より少しましなようです。 しかし、「8. 時間反転対称性 (7/4)」が1対5なので、 来年は時間配分を考えると良いかも知れません。

「6:興味が持てた」が、1人しかいませんでした。 「10. ブラウン運動の微視的導出(森理論)」に入っていたということは、 「2:難しい」と相関があるかも知れません。


10. 説明 (回答者数 8)

1:後半わかりにくかった。 0
2:少しわかりにくかった。 1
3:普通。 4
4:わかりやすかった。 2
5:くどい。 0
6:前半に比べ概念的な説明が増えた。 0
7:まだ概念的な説明が不足。 1
8:基本的な部分が分かり難い。 0
9:前半より声が大きくなった。 0
10:まだ声が小さい。 0

ほとんどの人が「4:わかりやすかった。」か、「3:普通。」 なので、良かったです。 前半に比べ、この2つの項目の大小が逆転しているのが気になりますが、 それでも2つ合せて過半数いったので、まずまずというところです。

「7:まだ概念的な説明が不足。」が1人だけいましたが、 私自身もプリントのところで書いたように、 基本的に計算は宿題にして、 概念的な説明にもっと時間を取った方が良かった気がしています。


11. 板書 (回答者数 8)

1:多かった。 1
2:少なかった。 1
3:適当。 6
4:四分割にして欲しかった。 0
5:八分割で良い。 1
6:黒板に番号をつけたのは良かった。 1

ほとんどが「3:適当。」でした。


12. 宿題と質問 (回答者数 8)

1:質問で成績を付けるのは良くない。 0
2:質問で成績を付けるのは良い。 2
3:宿題は難しかった。 2
4:簡単だった。 0
5:配点が低い。 0
6:もっと問題を増やして欲しい。 0
7:宿題と質問は現状で良かった。 5

「質問で成績を付けるのは良い」ようです。 今年初めての取組ですが、2人が評価してくれました。 しかし、実際は提出してくれたのは2回だけで、 後は誰も出してくれませんでした。 配点が低すぎたのが原因でしょうか。 もう少し点をあげれば良かったです。

宿題に関しては、難しいという意見が2人いました。 毎回30点分は、は授業を聞いているだけで、解ける様に工夫したのですが、 工夫が足りなかった様です。 済みません。


13. 非平衡物理を理解するために説明して欲しい (回答者数 8)

1:平衡系の統計力学。 2:量子力学。 3:解析力学。 4:数学。 5:特にない。
4 0 1 1 1

「1:平衡系の統計力学。」が半数でした。 前回のアンケートで、設問の仕方が悪かったと思って、油断しました。 毎年、言われることなのに、今年は特に対策を取りませんでした。 済みません。 それにしても、私自身は平衡系の統計力学は知らなくても、 分かるように講義をしているつもりですが、 やはり必要でしょうか。


14. ホームページ(回答者数 8)

1:見た事が無い。 1
2:月に1回以上は見る。 4
3:月に1回以下。 0
4:毎週見た。 2
5:トップページしか見ない。 0
6:その日の授業のページは見る。 0
7:アンケートの集計結果は見た。 1
8:アンケートの集計結果は見なかった。 0

「2:月に1回以上は見る。」人が多い様なので、まあまあでしょうか。 しかし、このアンケート全体の設問が多すぎて皆さん疲れたのか、 実際にどのページを見るかについては、あまり答えてくれませんでした。 「6:その日の授業のページは見る。」のは、1人しかいないのに、 「5:トップページしか見ない。」人がいないのは、 他の人はどこを見ているのでしょう。

「7:アンケートの集計結果は見た。」人も1人しかいませんでしたが、 これも、見る人は少ないのでしょうか。


12. 総合的に (回答者数 8)

1:非常に不満 2:不満 3:まあまあ 4:満足 5:非常に満足
0 0 2(25%) 5(63%) 1(13%)

「4:満足」と「5:非常に満足」の合計を例年見てみると、 99年の1回目が29%、2回目が56%、 2000年が1回目が69%、2回目が29%、 2001年は、1回目が64%、2回目が57%で、今年は1回目が59%で、 今回は、何と初めて70%を越えました。 2回目で上がったのは、99年以降初めてです。 今年は何とかうまくいきました。 皆さんの協力のおかげです。





感想、意見、希望など

非線形ランジュバン方程式(入門)も興味がありました。
最後の射影演算子の話は、難しかったようで、申し分けありませんでした。 授業では線形ランジュバン方程式しか導出しませんでしたが、 この射影演算子法で非線型ランジュバン方程式も導出できます。 その話はまた味わい深いです。 この導出は、あまり教科書にも載っていませんので、 もし興味があれば、部屋まで来てもらえれば、お話します。 コーヒー(紅茶も可)でも飲みながら議論しましょう。





どうも半年間拙い講義を聴いて頂きまして、有り難う御座いました。 「12. 総合的に」の評価が今までよりダントツに良かったので、 感激しています。 有り難う御座いました。

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