質問と回答 (採点対象)

第3回 (5月1日)

この授業は質問を採点の対象にしています。 詳しくは、 ここを 見て下さい。

2回目は、息切れしたのか、1人だけでした。 100点満点の期限は過ぎましたが、60点満点で受け付けますので、 どしどし質問して下さい。

ホームページで公開不可、とは書いてなかったので、掲載しました。 (掲載に関して間違っていたら至急連絡して下さい。) 下線の上に私の回答があります。


質問. (採点結果: 14点)

(1) FP eq.の仮定の1番目の"X(t)とR(t')がt<t'で統計的に独立" というものと、ランジュバンeq.で用いた仮定"<f(X(0))R(t)>=0;t>0" は、異なるのでしょうか. もし同じなら新たにFP eq.の所で仮定する必要がないため、 異なるとは思うのですが、違いがよく分かりません.
(2)(上の質問とだぶると思いますが。)
"相関が無い"と"独立"というのは、どのように違うか良く分かりません. イメージとしては、 A."独立"ならば"相関が無い"は成り立っていて、 B."相関が無い"ならば"独立"は成り立っていないような気がしますが、 正しいでしょうか. もし正しいなら、 Bが成立しない例など挙げてもらえるとわかりやすいと思います.
以下は質問ではないですが、今回の授業で、使っていた表記で、 ランダム力が 各時系列ごとにたくさんあるのが少しわかりにくかったようなので、 もう1つ添え字を導入して、例えば、
hj(x,t;{R(ti)}j) =δj(x-Xj(t)), P(x,t)=Σj=1N(1/N)hj
などとしたら良いかもと思いました。

どうも私の説明が舌足らずで申し訳ありませんでした。 (1)は、授業中にこの点を説明しませんでした。 済みません。 逆に言えば、授業を注意深く聞いて頂いていることが分かる鋭い質問です。 有難うございます。 "X(t)とR(t')がt<t'で統計的に独立"と"<f(X(0))R(t)>=0;t>0"は、 ほとんど同じですが、厳密に言えば少し違います。 R=R(t)の任意関数として、g(R)というのを考えると、 "X(t)とR(t')がt<t'で統計的に独立"というのは、 <f(X(t))g(R(t'))>=0;t<t'を表しています。 "<f(X(0))R(t)>=0;t>0"は、g(R)=R,t=0,t'=tの特別な場合で、 "X(t)とR(t')がt<t'で統計的に独立"に含まれます。 FP方程式を導く条件としては、"<f(X(0))R(t)>=0;t>0"だけではだめで、 より広い条件"X(t)とR(t')がt<t'で統計的に独立"が必要です。 なお、<f(X(0))g(R(t))>=0;t>0であれば、 <f(X(t))g(R(t'))>=0;t<t'は示せます。

(2)についても、説明の仕方が悪かったようです。 すみません。 "相関が無い"と"独立"は全く同じ意味です。 あらゆる文献を見たわけではありませんが、 少なくとも私の授業では同じ意味で使っていました。 何か私の説明を聞いて違う意味に取られたら、私の説明が悪かったのです。

今回は全部で4つあるポイントのうち、3つめの途中までしかできなかったので、 1つのポイント当り40点にします。 そのポイントのうち「FP方程式を導くときの3つの仮定」の1つの仮定について、 質問して頂いたので、40点の約1/3の14点にしました。

それから最後の記号のことですが、これもなかなか悩ましい問題です。 {Ri(t)}と{R(ti)}の違いが分かりにくいということだと 思うのですが、普通、fはxの関数というときにf(x)と書くので、 特に添え字を増やしませんでした。 面倒なのは、変数が2個以上ある時で、fはxとyの関数というときは、 f(x,y)と書くわけですが、もっとたくさんある時はf(x,y,z,---)で、 変数に使う文字が足りなくなるので、xに添え字をつけて、 f(x1,x2,---)と書くわけです。 さらにいちいちf(x1,x2,---)と書くのも面倒なので、 (計算機上ならカットアンドペーストで簡単ですが、) {x1,x2,---}={xi}として、 f({xi})と書くわけです。 そういう気持ちでh(x,t;{R(ti})と書いたのですが、 やはり分かりづらかったでしょうか。



戻る

吉森明のホームページへ