第13回 (7月17日)



やった事

10. ブラウン運動の微視的導出 (森の理論)
(1) 全体像と流れ
(2) 射影演算子
(3) 一般化されたランジュバン方程式の導出
(4) マルコフ近似
(5) 具体例
(6) ランダム力の正体
(7) まとめ(略)

目標

閉じた系で線形ランジュバン方程式を導くことにより、 ランダム力の正体を理解すること。 具体的には以下のことを分かる。

反省

今回は、最後でしたが、全体的に難しかったようです。 やはり森理論を80分というのは無理でしょうか。 今のままならば、やらない方がましなのかもしれません。 あるいは、もう少しポイントを絞って、 わかって欲しいことをまとめておけばよかったです。 実際の計算も宿題にまわすのは良いのでしょうが、 もう少し流れだけでも説明すべきでした。

前置きが少し長すぎました。 前置きを短くして、他のところをもっと詳しく説明する方が良かったです。

プリントが長く続くので心配しましたが、 そうでも無かったようです。 始まってから40分ぐらいプリントでしたが、 それぐらいは集中力は大丈夫だったようですね。

射影演算子は、一応ポイントをまとめて説明しましたが、 そのポイントをプリントに書くべきでした。 定義式と同じ紙になっていないのが、見にくいので、失敗でした。 特に3次元で書いた図と定義式との関係をあらわに書くべきでした。 質問が出ました。

リウヴィル演算子は、分かり難かったようです。 定義自体はまだ良かったのですが、 出発点といったX(t)の時間微分の式が分かり難かったようです。 A(t)の式ぐらいから分からなくなり、交換するとかしないとかは、 かなりきつかったみたいです。 宿題59は、きちんとやるのは難しいですが、定性的にでも説明すべきでした。 交換するところは、板書するのが良かったです。 そもそも、A(t)という記号を使わずにX(t)だけにすれば良かったです。

一般化ランジュバン方程式の計算の導出は、 やはりかなりきつかったようですが、 式の変形をだらだら並べるのではなく、 流れ図の様なものに式を書き込むのが良いかもしれません。 「導出の流れ」として、図を始めに書きましたが、 そこにもう少し詳しく式の変形を書くと分かりやすかったと思います。 A以降は、ほとんど何も説明せずに宿題にしましたが、 A-2が過去の時間のX(t')に比例する事だけでも、 詳しく説明すべきでした。

マルコフ近似はまだ分かりやすいので、説明しやすかったのですが、 如何でしょうか。 図まで書いたので、直ぐ飲み込めたと思います。

(5)具体例は時間が無くて大変でした。 オメガの項が含まれる例を説明するのは、 やはり無理だったのかも知れません。 去年は、ランダム力の計算だけ具体例でしたのですが、 オメガの物理的な意味を知りたいととの要望があったので、 今年は具体例として、オメガを含む例を説明しました。 が、やはり、時間不足です。

結局ランダム力の正体のところにあまり時間が取れなくなってしまい、 ポイントの1つが分かり難かったと思います。 やはり分かって欲しいことを絞って、例えばオメガの項は捨てて、 ランダム力に限って説明するような事をすれば良かったです。

前回の授業に人が少なかったので、 今回は5人ぐらいしか来ないと思っていましたが、 結局10人も来てくれて嬉しかったです。 半年間、下手な授業を聞いて頂きまして有り難う御座いました。


戻る

戻らない

吉森明のホームページへ