質問と回答 (採点対象)

第2回 (4月18日) 追加

この授業は質問を採点の対象にしています。 詳しくは、 ここを 見て下さい。

初回は期限遅れのも来ました。

ホームページで公開不可、とは書いていなかったので、掲載しました。 (掲載に関して間違っていたら至急連絡して下さい。) 下線の上は私の回答です。 これの他に、提出したのに、載っていない、 あるいは、メールで回答が来ていない人は、連絡して下さい。 採点されていない可能性があります。


質問 1. (採点結果: 1点)

微視状態の数え方について、ボース統計は(25)〜(27)式により3つの 微視状態があり、フェルミ統計は(23)式で1つ、ボルツマン統計は(23)、 (25)〜(27)式の4つを粒子数N=2で割って2つとなるのはなんとなく 理解できたのですが、この後でボース統計、フェルミ統計、ボルツマン統計 の3つの微視状態がすべて1通りになったのが良く分かりませんでした。 これはどのような条件を使ったのですか? また、3つの統計の微視状態がすべて1通りだと考えた場合、ボース統計と フェルミ統計の違いがなくなったりはしないのですか?

「この後」がどの部分か分かりませんが、もしかしたら、 同じ準位に2つ以上、粒子が入る場合を無視した時のことでしょうか。

同じ準位に2つ以上、 粒子が入る場合を無視した時は、3つの統計は同じになります。

フェルミ統計は、もともと同じ準位には入れないので同じですが、 ボース統計も、すべての粒子が違う準位に入るものだけをとれば、 当然、フェルミ統計と同じになります。 そして、その数は準位の数と粒子の数が等しい場合、1通りしかありません。 さらに、ボルツマン統計の場合は、同じ準位に入っているのを無視すれば、 粒子の番号の付け替えはN!だけあるので、 ちょうど他の2つの統計と同じになります。

また、このような場合には3つの統計の違いはまったくなくなります。 それは、何人かの人が質問してくれましたが、 準位の数に比べ粒子数が少ない時、同じ準位に 2つ以上の粒子が入る確率が低くなるので、3つの統計が同じになります。 そのような場合は、粒子の密度が小さい時で、そのことから、 粒子の密度が小さい時は、 3つの統計は同じになります。

3つのポイントのうち、フェルミ粒子とポース粒子の微視状態の数え方を 半分ぐらい理解していると考えて 1点を採点して、全部で2点ですが、 期限遅れたので、0.6倍して四捨五入の1点です。


質問 2. (採点結果: 1点)

4月18日出題,4月25日提出の宿題について質問させていただきます.
e---イプシロン
b---ベータ
と読み替えてください.
またsummation 記号のシグマ等はtexの書式に沿って書いておきました.
この書き方に問題がある場合はpdfで送りなおします.

宿題
問1 (a) Fermi統計の場合
設問のとおり3準位系に3粒子がある場合
2e -----*------
e -----*------
0 -----*------
という状態しか考えることができないので, この系の総エネルギー3eなので Z=exp[-3be] です.

質問1
ここからが質問です. もしも3準位系に2粒子ならば
2e ----------- -----*----- -----*-----
e -----*----- ----------- -----*-----
0 -----*----- -----*----- -----*-----
e 2e 3e 系の総エネルギー
ですから Z=exp[-be]+exp[-2be]+exp[-3be] となりますか?

質問の図の 1番右は、0の準位には粒子は入っていないはずですが、 それを直せば後はまったく正しいです。


質問2
また,もしエネルギー固有値eに縮退がある場合は
e ===*===*===
0 -----*-----
2e
となり, Z=exp[-2be] となりますか? 授業中に先生が説明なさった Z=\sum_n \sigma_n exp[-b e_n] と 教科書p54式(4.7) Z=\sum_r exp[-b e_r] の違いはつまりこういうことなのですよね?

Zの計算は正しいです。 ただし、\sigma_n がある場合とない場合の問題は、 こういうこととは少し違います。 むしろ、3準位 3粒子系のボース統計で、2e のエネルギーが、 準位の数を指定する方法で、{1,2,0} と {2,0,1} の 2つある時が、 分かりやすいです。 つまり、r として{1,2,0} と {2,0,1} に別の番号を付ける時は、 \sigma_n は必要ありませんが、 n として同じ番号を付ける時は、\sigma_n=2 が必要です。

この方は、フェルミ粒子の微視状態の数え方を理解していると思えましたが、 やはり期限遅れでしたので、1点です。




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