2002年度物性物理学特論 参考文献

授業中には使わないので、買う必要は無い。 しかし、これらの本をしっかり読めば、 授業を聞かなくても宿題は解ける様になる。 ただし、授業ではこれらの本にそって説明するわけではないので、 注意が必要。

  1. 「非平衡系の統計力学」北原和夫(岩波書店)
    学部学生向けで分かりやすい。 比較的新しい。 6章の「相関関数」が授業の「I.線形応答」と関係している。 6-1が授業のI.3と4に、6-5はI.5と6に対応する。

  2. ランダウ・リフシッツ「統計物理学下」 小林秋男他訳(岩波書店)12章
    古典的な教科書。 この本の 124から 126 まで久保公式の説明があるが、 説明の仕方は、かなり授業と違うので注意が必要。

  3. 現代物理学講座「統計物理学」7章、戸田盛和、 久保亮五編集(岩波書店)
    この本も古典的な教科書。 授業とは、「I.線形応答理論」と関係しているが、少し分かり難い。

  • ライヘル「現代統計物理下」鈴木増雄訳 (丸善)
    非平衡物理の教科書は、具体例が少ないものが多いが、 この本は多い。 授業とは、「I.線形応答理論」と「15.揺動散逸定理」が関係しているが、 書き方はかなり違う。 また、「II.液体の統計力学」は、この本の「11.古典流体」に書かれていて、 「2.n粒子分布関数」が「B.熱力学と動径分布関数」に、 「6.Orstein-Zernike(OZ)方程式」と「7.HNC近似」が 「E.オルンシュタイン-ゼルニケ方程式と近似法」と対応している。

  • Theory of Simple Liquids, Hasen and McDonald (Academic Press)
    液体に関する理論がまとめてある洋書。 「II.液体の統計力学」のところで参考になることが多い。 「2.n粒子分布関数」は、この本の2.1と2.5、 「3.BBGKYヒエラルキー」は、2.1、「4.YBGヒエラルキー」は、 2.6に書いてある。 「6.Orstein-Zernike(OZ)方程式」と「7.HNC近似」は、 Chapter 5に詳しく説明してある。 また、この本のChapter 7.以降は、 液体に限らず非平衡系一般の理論が含まれている。 授業の「6.久保公式」は、7.6にある。
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