2002年度後期 物性物理学特論 授業の反省



  • 物性物理学特論は、物性と統計力学の間ぐらいの位置づけになると、 ファカルティーデベロプメント(FD)で指摘されたが、 まったく意識していなかった。 したがって、現状では統計力学に偏りすぎていると、FDで言われるのも、 当然の内容の授業をした。 来年は、もっと物性の内容を含める必要がある。
  • 質問を10点含めることを単位の条件にしたが、評判がとても悪かった。 あまり質問をしたくないようだ。 確かに今の段階ではいろいろな意味で試行錯誤が続いているので、 義務つけるのは少し無理があったかも知れない。 むしろ、配点を上げて、多くの人が質問するようにすることが先決だ。 来年は義務づけるのをやめる方がよい。 その上で、うまくいくようになってきたらまた考えるべきだろう。
  • 今年は、計算の詳細をかなり大胆に宿題にまわした。 これは予想以上にうまくいったと思う。 しかし、まわさない計算は丁寧に説明して欲しいという要望が アンケート(その一) に寄せられたので、注意が必要だ。
  • 講義のレベルは、去年が少し難しすぎるという反省にたって、 かなりやさしくしたつもりだが、まだ、少し難しかったようだ。 特に後半が、デバイ・ヒュッケルあたりから分かりにくくなった。 実験をもう少し多くすれば、この問題は少しは緩和するだろう。
  • 内容は、抽象的な話が多く、具体性がかけていた。 来年は物性物理をより多く含めるということで、 具体的な現象を実験を中心に扱おうと思う。
  • 復習は基本的には支持されたようだが、 後半人数が少なくなると大変なので、何か考えた方がよい。
  • 物理的な説明が足りないと アンケート(その一)の結果 で指摘されたが、後半少し増えたようだがあまり改善されていない( アンケート(その二)の結果 )。 計算をせっかく宿題にまわしたのに、これではあまり意味がない。 具体的な現象をもっと多く説明すれば、改善するだろうか。
  • 難しかった節としては、前半では、演算子法と久保公式、 後半では、デバイ・ヒュッケル以降全部だった。 特に後半が問題が多い。 Percusの方法を系統的にきちんと説明するのは、一つの解決策だろう。 来年度は内容を変える時、考慮すべきだ。
  • プリントについては、図を載せて欲しいという要望が アンケート(その一) に多く載ったが、 アンケート(その二) では、反応がなかった。 できるだけ図は、プリントに載せるのが良いようだ。
  • 後半説明が悪くなったようだ。 今年の内容では後半が前半より難しいので、後半特に説明を工夫する必要がある。
  • プリントの説明が速すぎたようだ。 時間を節約するという意味もあるが、 そのために、皆がついていけないようではプリントにする意味がない。 充分な検討が必要だ。
  • 宿題は、少し難しかったようだ。 後半、ヒントを書くようにしたが、最初からつけると良かったかも知れない。
  • ホームページは、ときどき見ている人がいるので、 まったく無駄とは言えないが、今のままだと有用な情報か分からない。 きちんと、アンケートで何を載せれば良いか聞くべきだ。
  • プリント類をダウンロードできるようにして欲しいという要望が アンケート(その二) に強く出たが、texをPDFにするところでうまくいかなかった。 検討の余地あり。
  • 記号が複雑で分かりにくいという意見が アンケート(その二) があったが、毎回プリントの最初にまとめておくのも1つの方法だろう。
  • 後半、目的がはっきりしなくなったことが、 分かりにくくなった1つの原因のようだ。 流れ図に目的をはっきり明示して、何度も見せるようにすべきだった。
  • アンケートの評価は全般的にあまり良くなかった。 来年は内容を大きく変えるので、少しはましになるだろう。


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