2004年10月の技術日記


Oct.2,2004 (Sat)

語尾上げ

語尾上げはとても嫌いだ。特に、1センテンスにいくつも語尾上げを入れてしまうような使い方をする人には我慢がならない。文に「てにをは」が無く、しかも質問しているのか単に瞬間自動同意を求めているだけなのかをリアルタイムに判断しなければら無いので、聞いていて非常に疲れる。しかも、こういう人は「(単語)↑?、(感想)、(単語)↑?、(感想)・・・」のように喋り、結論が出てくるまでに時間がかかるか、結局何を言いたかったのか分からない。こんな人とは絶対に一緒に仕事をしたくない。

最近は、Java、SOAP、Flash、Oracle・・・と、技術系単語にも語尾上げ(アクセント抜き発音)の波が押し寄せてきた。もしかしたら、そのうち自分もバリバリの語尾上げ帝国構成員になっているのかもしれない。

数センテンスに1つぐらい強調の意味で使われるのは問題はないと思う。たとえば、「語尾上げ言葉」弁護論(@サブカルチャー言語学試論)では、

話し手が聞き手に自分の発話を持続することを伝えるシグナルであると思われる。つまり、「まだわたしが話し続けてもいいですか」ということを聞き手に伝えるはたらきをするということである。

とある。これから話す話題の何かキーとなる単語を語尾上げして間を作りつつ聞き手の顔色をうかがい、その後の話の内容を軌道修正していこうというものである。不確かなことをリスク無く発言するセコイ方法だという報告もあるが、いずれにしろ円滑なコミュニケーション実現のための工夫が感じられる。何を言いたいのか分からないほど語尾上げしている人とは明らかに違うと思う。多分。

Oct.3,2004 (Sun)

仕事スポット追加

知り合いが新店舗の店長に昇格したということで偵察。天神地下街北側の福銀の横のスープ専門店。

美貌だけでなく、料理のうまさでもファンが多いだけあって、確かにうまい。スープは多目なので、ご飯として行くのがちょうど良い。

完全禁煙でコーヒーがゆっくり飲めて仕事が出来る場所がひとつ増えた。コンセントは見てるときに使うな、ということだったので多分使えない。

LOTO

tDiary

某所で日記を使ったプロモーションを行うため、tDiary をインストール。既に Hiki を入れたことがあったため、インストール自体は非常に簡単に終了。設定も容易で、日記の読み書きの使い勝手も良い。無事に「日記を書く人」に使い方を教えて納品完了。

自分もそっちに移行したくなってきた。

Oct.8,2004 (Fri)

設計の人

転職。決断のとき (@IT)

数年前まで、実装をまったく知らない(関わらない)人がでたらめな設計をやったり、大した理由も無く設計だけで開発期間のほとんどを使ってしまったり、設計に明らかに問題がある(もしくは誰一人として気づいていない・気づかないふりをしている)のにそのまま進めてしまおうというプロジェクトが存在するなんて、誇張しすぎた単なる作り話だと思っていた。莫大な金を払い、仕事を請け負っているのだから、当然そんないい加減なことはしていないものだと思っていた。

今は、そんな人間がたくさんいるという現象は理解しているけども、そんなやっつけで莫大なお金がもらえているという状況にはとても納得できていない。幸い、今の場所ではそういうことはあまり無いみたいなので、パフォーマンスはすごくいいのだと思う。

Oct.15,2004 (Fri)

気持ちの整理

先週末、某所で不慮の事故があり、7年間一緒に戦ってきた後輩であり友人であったメンバーが亡くなった。事故当時は、丸3日くらい事務局に張り付いて対応に追われていて、感傷にひたる余裕など無かった。

葬儀が終わり、落ち着いてきた今頃になって、いなくなったメンバーの重大さを実感するようになった。日常生活に戻ろうとしても、なかなか仕事に集中できない。大丈夫だと思って研究室に来てはみたものの、取り乱してしまって同室のT先生を困らせてしまったことは秘密だ。現場にいたメンバーの方はもっと深刻で、1人でいると「〜すれば助かったのではないか」という無限ループにはまったり、中にはショックが大きすぎて〜な状況の人もいる。

後遺症として残さないケアは必要だし、未来のある若い人たちにはトラウマになってほしくない。一方、「あれは〜であった」「あの状況では〜しか出来なかった」と気持ちを単純に整理することは可能ではあるけども、自分にとってはそんなことで綺麗に整理できるほど簡単な問題ではない。不慮の事故であったとしても、今の痛い気持ちをそのまま残して今後の活動に生かし、彼の死を一生背負っていかなければならない。

Oct.28,2004 (Thu)

いろいろあったり、風邪をひいて寝込んでしまって空白の2週間。
現在は山のようにたまった仕事を片付けながら、日常生活へ戻れるようにリハビリ中。

某オムラスの内容を修正。

良い写真

最近わけあって、過去の写真を見返す機会が多い。ある時点から急速にデジカメの比率が多くなり、写真の雰囲気が変わってきた。

やっぱりフィルムで撮ったときの写真は、枚数のことをよく考えて撮っているので、1枚1枚がかなり重要な場面を捕らえているし、写真のぶれも少ない。ただし、枚数が少ない分、写真と写真の途中が長いので、活動の内容を追っていくような流れを記録するのには弱いみたい。

一方、デジカメは枚数の制限が少ない分、活動の流れを細かく記録することが出来る。ただし、流れで見せる分、1枚の写真として独立できるような写真は少ない。

知り合いの芸術家は「一眼であろうがレンズ付フィルムであろうが関係ない。問題は腕。」と言っていて、実際に自分もそう思った。ただし、「腕」の中にはもちろん撮ろうとしているカメラの特性をちゃんと分かっているということも入っている。

森山和道の「ヒトと機械の境界面」〜富士フイルムが模索する写真の未来(@impress)に触発されて、いろいろと思うことがあった。やっぱりカメラは深い。

Oct.30,2004 (Sat)

九大Webメール

九大の学部生には標準でメールアドレスが付いてくる。昔はログインしてmnewsなどで読んでいたのだけど、最近の学生は日立のGraceMailというWebメールものを使っているらしい。現在の最新バージョンは5らしいけども、九大に入っているものは 2.0 Rev.45 と、かなり古そう。最新のソフトを確認せずに古いバージョンに文句をつけるのはフェアではないけども、以下の問題はGraceMail2.0だけの問題とはいえないので、ひとつの例題として議論してみる。

まず九大側の問題として、GraceMail鯖の鯖証明が自己証明になっているのが良くなさそう。途中経路が一応暗号化されるとはいえ、接続先の確認が出来ないため結局安心して使えない。さらに一番良くないのが、「何か確認が出てもとりあえずOKを押せばよい」というだめな教育をしてしまっていること。おそらく九大生は簡単にフィッシング詐欺で釣れることが予想される。地方で予算が削減されて、おまけに移転の費用がかさんでお金が無いのは分かるけども、鯖証明も買えないとは思えない。ちなみに、同じ画面から行ける別会社のパスワード変更ツールはちゃんと鯖証明をしていた。

次は、Content-type が text/plain になってしまっているため、IE以外ではまともに使えない。最近の開発者の傾向を端的に表しているともいえる。このあたりで、このメールソフトの〜が大体分かってくる。多分、自分だったら使わない。

最後は、返信メールに References: フィールドが無いのでスレッドが切れてしまう。上の問題から、このあたりは仕方がないのかもしれない。このソフトを使っている人がMLに一人でもいるとスレッドが切れまくるので他人にも迷惑がかかる。というか、個人的には今これに一番困っている。



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桜井雅史: E-mail : m.sakurai@cmt.phys.kyushu-u.ac.jp
Web page : http://www.cmt.phys.kyushu-u.ac.jp/~M.Sakurai/